食農教育 No.29 2003年9月号より
[特集]江戸が教える食と環境の未来
油とあかりの循環
ダンボール行灯で江戸の明かりを灯す
(財)日本のあかり博物館 宮坂瑞紀
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用意するもの
・ダンボール2個(大40cm四方、小35cm四方)、和紙、木の板1枚(ダンボール大の底面の大きさ)、太めの針金、カッター、糊、ラッカー、ボンド、ガムテープ
・灯明皿、ナタネ油、かきたて(重し)、灯心
※有明行灯は、大小2つの箱からなるが、時間がかかる(小5〜6の子どもで3〜4時間)ので、1箱にしてもよい
有明行灯をつくる
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2つのダンボールを組み立て、それぞれ横4面に下絵を描く(小さい箱には大きめ、大きい箱には小さめの切り抜きを描くとバランスがよい)
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下絵に沿ってカッターで切り抜き、大小ともに、ダンボールの下のトビラを切り落とす(行灯の底面となる) |
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大小ともに、上のトビラをガムテープでふさぎ、空気抜けの穴をあける(行灯の上面となる)。小さいダンボールの上面には、図のように、針金をとおして取っ手をつくる
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和紙をダンボールの大きさにあわせて切ったあと、ダンボールにラッカーで色づけする(汚れないよう、和紙は色塗りの前に切るのがよい)。乾いたら和紙を貼って完成! 本物の有明行灯風にしたいときは、小さいダンボールにだけ和紙を貼るとよい
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明かりを灯す
大きいダンボールの上に板をのせ、ナタネ油を入れた灯明皿をのせる。その上からダンボール小をかぶせて使う。ダンボール小・大の順にかぶせてもよい。灯心の数を増やしたり、位置をずらすことで明かりの強さを調節できる
有明行灯とは……
箱ぶた(ここではダンボール大)のついた行灯。箱ぶたを台にして座敷行灯として使い、夜、寝につくときは箱ぶたをかぶせて終夜灯として使った。夜が明けて、有明の月が出てもなお明かりが残るという意味から、有明行灯と名づけられた。
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