NCL図書目録の表紙イラストを描いてくださっているおのでらえいこさんから 表紙のことばをいただきました。
たんぽぽは綿毛を風に飛ばし、バラは蜜蜂に花粉を運んでもらい、樹木は実を鳥に食べてもらって、その種を糞とともに離れた地上に落としてもらう。そのように移動することができない植物が、自分を取り巻く環境を最大限利用しながら、子孫を残していく知恵に感心するばかりです。 厳しい食物連鎖のサイクルからは逃れられずとも、地球に存在するすべての生き物たちの命は、「共生」というシステムによってぎりぎり成り立っている。他ならぬ人間はそのことを心に深く刻まねばならないと描きながら思った次第です。
――おのでらえいこ