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この写真は、机を並べ替えているところだけれど、1年生が力いっぱい机を押しているようすを表現したかったので、縦画面
にして男の子の下半身を大きく写した。
何気ない風景だけれど、何気ない風景だからこそ見逃しちゃいけない。授業の本質とは直接関係ないけれど、「教育」の本質は、きっと何気ない風景のなかにこそあるのだと思う。
多くの場合、子どもは大人といっしょに働くことが大好きだ。大人の手助けをしたいと願わない子どもはきっといないと思うのだ。それをしっかり写
真で記録したいものだ。 |
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本日の到達点、成果も記録しよう。
工作の授業であれば比較的表現しやすいテーマである。
一つひとつの作品をしっかり記録するのと同時に、作品を並べる子どもたちのようすも記録しておきたい。
この写真も縦画面であるが、手前に今日つくった作品を大きく配置して奥に子どもを配置した。
画面の上に重心がいっていて不安定だけれど、ある種の安堵感とか、矛盾するが、ある種の緊張感が得られる。
縦画面も練習しよう。 |
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教室全体のようす。
ごくふつうの写真で、ほとんど工夫していない。
注意事項は、ワイドのズームを使うので、画面の水平が取れていないと、酔う写真になってしまう。
ワイドレンズはどうしても、上下左右が樽型にゆがむので水平を取るのが難しい。
人間の目は0.5度水平が狂っても感知できる精密センサーでもある。 |
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同僚のようすもしっかり記録しよう。
とくに子どもといっしょにいるときのようすは自分では絶対に撮影できないので、忙しい授業中ではあるが、積極的に撮影しよう。
理由は、写真を撮る目的がHPの制作であろうが、学級の記録であろうが、授業の記録であろうが、子どもといっしょに奮闘している教師を親も子どもも見たいのだ。また、子どもが教師を見る視線も教師にとっては大きな勉強になるはずだし、第一、子どもが満足しているかどうかは目を見ればわかるからだ。 |
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よく打ち合わせを行ない、じっくりと充分に準備された授業。
そこにはいきいきとした、ある意味で「職業を超えた」教師がいる。
それを伝えていただきたいのだ。
百万、千万の言葉を連ねるよりも、1枚の写真のほうが強い力をもつことも多い。
筆者は民間人であるがゆえに、子どもの親であるがゆえに、子どもとともにある教師の仕事をよく知りたいと願っているのだ。そういう親は非常に多いと確信する。 |
取材協力:北海道虻田町立洞爺湖温泉小学校 佐茂先生 大槻先生 |