食農教育 No.71 2009年11月号より
ヤカンで石焼きイモ!
編集部
ヤカンでカンタンに本格的な石焼きイモがつくれる!
ヤカンは、古くなったり、穴が開いたりして使わなくなったものがおすすめ。
火にかけて、20〜30分で中までふっくら焼きあがる。
河原の小石がベスト 皮についた焦げ目がいかにも石焼き!直径2〜4cmほどの小石をヤカンの底に敷きつめる。
洗ったイモを小石の上にのせ、弱火にかけたらあとは待つだけ。
いろいろなイモを焼いてみた
(1)五郎島金時 石川県五郎島産。通気性、保水性に富む砂地で栽培
(2)鳴門金時 徳島県鳴門市産。中が黄金色で糖度が高い
(3)、(4)安納芋 鹿児島の種子島産。高糖度でクリームのような食感
(5)ベニアズマ 千葉県産。関東を中心に広く出回っている。ホクホクした食感
(6)クイックスイート 東京産。短時間の加熱で糖度が上がるという新品種25分後、白かったイモの切り口がだいぶ黄色くなった
イモのいいにおいと湯気がほんわか。串でさわってみると、少しかたい感じも……。
石の余熱を利用して焼くことに。
25分後、白かったイモの切り口がだいぶ黄色くなった 発泡スチロール箱で保温 余熱で焼きあげる石の熱を逃さないよう、新聞紙をつめた発泡スチロール箱の中に鍋敷をおいて、ヤカンごと入れる。
箱がなければ、新聞紙でヤカンをくるんでガムテープで止めてもOK(軍手を忘れずに)。
保温状態にして、石の余熱を利用して焼きあげる。これなら長く火にかける必要もない。
10分後、串がイモにすっと通るように。完成!
食べ比べてみた
(1)五郎島金時 ほくほく。じわじわ甘さが広がる
(2)鳴門金時 ほくほく。クリに似た甘さ!?
(3)、(4)安納芋 ねっとり。甘さも濃厚
(5)ベニアズマ ほくほく。これぞ焼きイモ!
(6)クイックスイート しっとり。ほんのり甘いヤカンの中の底を見てみると……
焼く前 焼いたあとうっすら茶色くなったところもあるが、焦げ目はついていない。
熱が冷めてから洗うと、この茶色も落ちた。
小石はかなり熱くなっているので、取り出すときは完全に冷めてから。
鉄工所のおやじさんに聞いてみた
アルミ、ステンレス、アルマイト どのヤカンを使っても大丈夫?「アルミは熱を受けるとよく膨張して、冷めて収縮するときに亀裂が入りやすい(焼き終わってすぐに水を入れると確実に裂ける)。使わなくなったヤカンがおすすめ。ラグビー部とかで使う黄金色のヤカン(アルマイト)も、アルミが腐食しないよう表面を酸化させたものなので、基本的にはアルミと同じですね。熱に強いのはステンレス。ステンレスにもいろいろあるけど、18‐8ステンレス(18%のクロムに加え、8%のニッケルが含まれるもの)のsus304はボイラーの内側にも使われ、耐熱性が高いので、問題なく使えると思います。ヤカンがないときは、フライパンを使うという手もありますよ」
この記事の掲載号『食農教育 2009年11月号(No71)』巻頭特集:ワラを生かせ! イネに捨てるところなし 縄ないの技/ワラで授業/ワラを暮らしの隅々に/今年の秋も焼きイモ!/スゴイぞ!調理員・用務員さん 他。 [本を詳しく見る]
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