読者のみなさまへ 2009年3月特大号の記事案内
(社)農山漁村文化協会 編集局 教育雑誌・教育書グループ
■生活科・総合的な学習の学習ストーリーをどう組み立てるか?
学校での栽培活動を成功させるカギは、畑の大きさでも、栽培・加工の技術でもありません。子どもたちと作物との間に対話的な関係を生みだし、学習をストーリー化できるかどうか。これまでも本誌で勢いのよい実践事例をたくさん紹介していただいた高知県の汲田喜代子先生に、その舞台となる学級園の作付け計画の実際や、そこからいかに学習を展開させていくかについて、詳しく執筆いただきました。
たった4平方mの学級園から出発し、1年生時に使ったアサガオの鉢や、2学期に空きがでる他学年の畑も借りながら、「みそしるパーティー」というゴールにむけて先生・子どもが一体となって学び・成長していく姿は、圧巻です(記事名「学級園のマイ野菜で みそしるパーティーを開くぞ!」22頁)。
■中学校での農園活動や「生物育成」のヒント
教科担任制の中学校は、小学校とはまた条件が異なります。部活動や委員会活動、生活指導と、教師の仕事が年々多忙化するなかで、いかに時間をやりくりしていくかも大きな課題。
そんななか、校庭の一角を畑にして、放課後ボランティアという形で生徒たちといっしょに農園活動を楽しんでいる矢部昇先生(33歳、教師10年目)に、執筆いただきました。
部活動の息抜きに生徒が草取りや収穫の手伝いをしてくれる。用務員さんや地域の人も気軽に声をかけてくれる。そんな居心地のよい空間ができてきたようです。授業として真正面から取り組むだけが学校農園の形ではありません。ちょっとした空間に植物を植えることで、生徒や職員室、地域との関係をもよくしてくれるようなスキマ……。その気になってみれば、どの学校にもまだまだたくさんありそうです(記事名「校庭のスキマでミニ循環農園」44頁、「えっ、フェンスやベランダ、教室も!? 学校のスキマ栽培術」48頁)。
また、2009年度から移行期間がはじまる新しい学習指導要領にて注目される、中学校技術・家庭科の「生物育成」での授業づくりのヒントとして、学期中に完結する栽培期間の短い作物をたくみに組み合わせた実習事例もご紹介します(記事名:「かんたん・あんしん 一学期の栽培モデル」56頁。
■栽培の基本作業、基礎用語の解説も充実
はじめて学級園に取り組む先生方むけの記事も用意しました。土づくり、ウネたて、マルチがけ……。子どもたちの作業性なども配慮した基本作業の方法を、写真と図で解説(記事名「ゼロからわかる栽培の基本作業」130頁)。 運動場のライン引きで使う「石灰」と、畑の「石灰肥料」とのちがい、「堆肥」と「腐葉土」のちがいなど、最低限知っておきたい基礎用語(記事名「知っておきたい栽培の基礎用語」139頁)。これ一冊で、学級園の活動が何倍にもおもしろくなるハンドブックです。
ペットボトル稲、バケツ稲に関するアンケート
アンケートは終了いたしました。ご協力本当にありがとうございました。
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