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| Ruralnet・農文協>食農教育>2000年春 8号 |
昨年度は、三つ山まんじゅうを作った経験から、
自分たちの力に自信をもった四年生は、今度は、「岡山県といったらこれだ!」といえるものを探そうと話し合った。子どもたちは、岡山県の特産品や名物などを中心に、進んで本で調べたり、家の人や詳しい人に聞いたりして自主的に調べていった。
田づくりは、レンコン用と稲作用と二つの田を開墾する所から始まった。雑草は生え放題、
石はごろごろ、草の根っこの張った地面は堅く、六十八人の子どもたちがいっせいに取り掛かってもなかなかしごとは進まなかった。「やっぱり無理じゃ」「いや、最後までやる」と子どもたちの意見も次第に割れ始めていた。そこへ、PTA会長がパワーショベルをもっているという話が耳に入り、子どもたちに話すと、「頼んでみよう」ということになった。しかし、「いやじゃ、頼まん。自分たちの力だけで最後までやりてぇ」と反対する子もいて、そのパワーにびっくりした。
何といってもすしの中心は米。米づくりは、この単元の大切な活動である。教師も子どもとともに調べたり、相談したりして、頭の中は米づくり一色になっていた。
夏休みも水の管理を交代で行い、二学期が始まった。稲もずいぶん育ち、スズメ対策が必要になった。子どもたちから出たスズメ対策は、次の三つであった。かかしを立てる。おどしをする。ネットを張る。そこで、ネットはSさんにお願いしていっしょにかけることにした。また、かかしは図工の時間を使ってつくることにした。グループごとに工夫したかかしが田のまわりで見張りをした。
米や野菜などの収穫を喜び、いよいよ岡山ずしづくりである。
次は、岡山ずしの上にのせるトッピングづくりである。子どもたちが希望した、かまぼこ、たまご、シイタケ、レンコン、ニンジン、高野豆腐、でんぶ、イカ、エビ、アナゴ、ママカリの十一グループに分かれて、自分たちの方法で究極の岡山ずしにふさわしいトッピングをつくることになった。