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第16回北京国際図書展覧会
9月3日から7日まで北京国際展覧センターで第16回北京国際図書展示会が開催されました。今年も農文協はブースを開設して参加、新刊書籍を中心に農文協が展開してきた中国活動の成果を展示しました。

 去年は北京オリンピックの影響で天津での開催となってしまい、来客数もかなり減ってしまいましたが、今年は再び会場を北京に戻したので来客数は改善したように見えました。しかし、東京国際ブックフェアーと違って会場内での書籍販売が自由にできないため一般客にとってはそれほど魅力がないようです。公式発表では毎年来客数が増えているようですが、出版社や版権エージェント以外の一般客の入りは年々先細りになってきているように感じます。中国の人達にとっては普段目にすることのできない外国書籍に出会える貴重な場なのですから、何らかの改善策が望まれるところです。

ところで会期中の様子ですが、1日目・2日目のビジネスディには農文協のブースにも多くの中国側出版社が訪れて下さいました。ある出版社の方に展示本の説明をしている最中に別の出版社の方が展示本を持って来て質問してくるような状況で、はっきり言って“嬉しい悲鳴”をあげました。特に今年も「そだててあそうぼう」シリーズの人気は絶好調で、来訪する出版社の目的はほぼ間違いなくこのシリーズ目当てでした。

でも、これで終わってしまってはつまらない。

そこで相手の出版社の目的をじっくり聞いてもっと適切な別の本を紹介するように努めました。例えば、湖南省の出版グループは省内各地にある農村図書館に設置するための科学技術知識の普及を目的とした本を探しており、目をつけたのがやはり「そだててあそぼう」シリーズでした。しかし、話をよく聞いてみるとむしろ農業に関する基本的な知識を農民に普及するための本の方が適切ではないかと思われました。それならば農業高校の教科書を単行本化した「農業基礎セミナー」のようなシリーズの方が良いのではないかと考え紹介しました。「そだててあそうぼう」シリーズのようにきちんとした専門家が文章を書き、絵図をふんだんに入れた絵本の方が中国農民の文化レベルに合っているのかも知れませんが、全般的な農業技術の基本を学ぶにはこちらの方が適しているはずです。現場の農業技術普及員にもこちらの方が参考になるでしょう。

農文協は雑誌「現代農業」を中心に出版事業で経営を成り立たせているかなり特殊な社団法人です。中国の出版社の方にこのことを説明すると皆驚きます。中国の出版社は基本的に国営ですから、公益目的の事業を経営的にも思想的にも自立的かつ自律的に運営している農文協のあり方はとても新鮮に感じるようです。両国には社会体制の違いがありますから中国で同じ事をするわけにはいきませんが、新たな出版事業展開のヒントとして彼らが農文協そのものに興味を持ってくれることも重要なことのように感じました。

期間中以下のような出版社、出版関連団体が農文協ブースを訪れて下さいました。

中華版権代理総公司、中国建築工業出版社、中国農業出版社、北京紫図図書有限公司、北京松立技術諮詢有限公司、北京同文世紀諮詢有限公司、求真出版社、中南出版伝媒集団股分有限公司、北京蒲蒲蘭文化発展有限公司、湖南科学技術出版社等。

ありがとうございました。

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