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巻頭特集

手入れのカンドコロ

 意外と簡単  せん定バサミの手入れ

(株)サボテン・石田昌宏さん

株式会社サボテン(兵庫県三木市)の石田社長。各地の農家を訪ねて集めた意見をもとにハサミやノコギリなどの商品開発に取り組む(写真はすべて黒澤義教撮影)

 

 近頃は、安価なせん定バサミや替え刃式のものが増えてきた。農繁期は忙しいからと、手入れしないで買い替える農家もけっこういるようだ。園芸用品メーカー「サボテン」の社長、石田昌宏さんも「刃物を研いで長く使う、という文化がなくなってきてるのは事実です」と話す。

「メーカーとしては農家がどんどん買い替えてくれるのはありがたい。でもやっぱり、ちゃんと手入れされて長く使われているハサミを見ると、めっちゃうれしくなります」

 ハサミは包丁より複雑な構造をしているので、研ぎにくいし、手入れも難しそうだが、石田さんによると、基本は「サビ・ヤニ落とし」「刃研ぎ」「注油」の三つ。刃研ぎよりむしろ優先したいのはサビ・ヤニ落としだとか。

 サビやヤニが付着したままだと、刃の動きが悪くなり、いくら刃を研いでも切ったときの感覚は重くなる。手の負担も大きくなるので、腱鞘炎の原因にもなりかねない。研ぐ時間がなくても、サビ・ヤニ落としだけでも小まめにするといいそうだ。(編)

サビ・ヤニ落とし

市販の専用クリーナーを使うとカンタンに汚れが落ちる。

 ハサミメーカー各社がスプレー式の専用クリーナーを販売している(写真は(株)サボテンの「除菌もできる刃物クリーナー」)。どれもハサミの裏表にまんべんなく吹きかけて1〜2分置くだけ。

 自然に浮いてきたサビやヤニをティッシュで拭きとって完了。


泡タイプのクリーナーもある

 

 サビ・ヤニが刃に付着した摘粒バサミ。

 泡が流れず刃の上に残るので洗浄力が強い(写真は(株)近正の「ヤニクリーナー」)。吹きかけて30秒もするとみるみる汚れが滲んできた。

 拭きとって完了。

この記事には続きがあります。本誌82〜86ページをぜひご覧ください!



取材時に撮影した動画がルーラル電子図書館でご覧になれます。「編集部取材ビデオ」から。
https://lib.ruralnet.or.jp/video/

 

「田舎の本屋さん」のおすすめ本

現代農業 2021年9月号
この記事の掲載号
現代農業 2021年9月号

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