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「連載 私の現役バリバリ体操 第10回」より
薪割りで気分爽快、体もやわらかくなる
埼玉・石井正隆
薪割りが楽しくて仕方ない
私は71歳。自称「薪割り日本一の男」と勝手に決めつけ、うぬぼれています。
薪割りをはじめて13年になります。今は斧で薪を割ることが楽しくて楽しくて仕方ありません。ゴルフの棒を振るより何倍も楽しい作業です。もちろん、最初の数年間は試行錯誤の連続でした。誰に教えてもらったわけじゃない、自分で開発した薪割りの極意を『現代農業』の読者の皆様だけに公開いたします(次ページからの写真参照)。
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薪割りをする筆者。朝早くから斧を振ると、「朝飯がホントにうまい」。ストレス解消にも(写真はすべて田中康弘撮影)
振り子の原理で、ぜんぜん疲れない薪割り法
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両足を少し開き、右手で斧の柄の先端を軽く握る
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斧を少し浮かし、腕を後ろに少し振る
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斧を前に振り、1mの高さまで上げる
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斧の先端を左下に下ろし、左手を軽く右手に添える
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斧を一気に頭上に振り上げる。体と斧を一直線にする
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腕をまっすぐ伸ばしたまま、斧を振り下ろす
薪を割るときは、(1)思いっきり腕を天にまっすぐ伸ばし、斧を頭上高く持ち上げ、(2)腕を伸ばしたまま、斧の先端を原木の上に振り下ろします。このとき、野球のバットやゴルフのウッドを振りまわすように、振り子の作用を利用します。すると、重い斧でもいとも簡単に軽々と頭上に上がっていきます。ですから、決して疲れません。
斧を振って柔軟体操
野球もゴルフも体をかたくしていては、うまくなりません。薪割りもまったく同じです。全身を使って柔軟体操をする気持ちで、爽やかにゆっくりと、斧を思いっきり大きく振りまわすと、体がやわらかくなり、気分もよくなります。薪割りは決して苦痛で危険な作業ではありません。まったく逆で、楽しくて安全な作業です。
私は昨年から3世帯分の薪を作っています。わが家では半年間24時間、ストーブで薪を燃やしています。薪は常に2年分を確保して、しっかり乾燥させています。
薪割りのおかげで、「体形がいいですね」とお医者さんから褒められています。気分がいいと一日中薪を割っています。冬は朝飯前に毎朝1時間程度ラジオ体操をするように斧を振ります。気分爽快です。
私の健康のもとは薪割りです。80歳まで続けることを目標にして生きていきます。(埼玉県川口市)
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古タイヤのおかげで、割れた薪が散らばらない。振り下ろした斧のストッパーにもなるので、危なくない
取材時に撮影した動画が、ルーラル電子図書館でご覧になれます。
この記事の掲載号『現代農業 2017年10月号』巻頭特集:今さら聞けない土と肥料の話きほんのき/ザ・菌力アップ2017/石灰をバッチリ効かせる/耕作放棄地に挑む/排水を絶対よくする/酢で乾燥に強くなる/土壌還元消毒/ケイ酸&鉄で田んぼの地力アップ/果樹改植、植え穴から元気に/肥料をラクに手散布する方法/鶏糞のある農業 ほか。 [本を詳しく見る]