▼[特集]
特集:地球環境を守る授業
栽培・農業教育に求められる環境への視点……向山玉雄
ミニ田んぼから環境教材を考える…… 榎本桂子・向山玉雄
東京下町の食文化と三番瀬…… 鈴木博美・近津経史
「練馬大根」から考える環境教育…… 満川尚美
ケチケチ技術教師宣言……亀山俊平
環境創造型無農薬・有機稲作の教材…… 稲葉光國
環境教育の基盤として「環境倫理」を……真下弘征
【特別報告】乗船実習を問う(2)……田村儀則
【論文】韓国の職業教育(2)……金 正植
ゴミをどう処理するか、エネルギーをどう節約するか、という切り口からの環境学習は、そろそろ手詰まりになってきた。そこで、人間の命を根源で支える栽培・農業と食べ物という視点から、新しい環境学習の切り口を探る特集。
栽培をすれば、環境学習が成り立つとは限らない。体に優しい作物をつくり、自然環境も豊かにする農法を吟味する必要がある。その典型例として稲の不耕起栽培、有機栽培を提起。また、在来品種の練馬大根にこだわって栽培し、タクアンに加工することから、江戸期に完成した糞尿のリサイクルシステムが見えてきた。江戸の食文化を支える江戸前の海の再生システムを学ぶことから、三番瀬を保護する現代的意味がわかった。
健全な食べ物を生産するシステムこそが、環境を守ることがわかってくる。
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