▼[特集]
特集:食と農で何を学ぶか
食と農をめぐる状況と教育の課題……野田知子
「ソバ打ち体験」をベースにした総合学習……向山玉雄・榎本桂子
畑がなくてもできる土のう袋栽培……内山一郎
先生へのお弁当つくりから栄養を学ぶ……水谷宣子・村田千春
食教育・実習からのアプローチ……和泉安希子
くらべることで見えてくる……中山晴生
【実践記録】机・椅子を自分で作ろう……中村 龍
「食べ物をめぐるさまざまな問題は、自分の生きる糧を自分で得ることをしなくなったことから生じています。食が国家戦略やビジネスの儲けの手段に利用されているところにあります」。このような状況があるから、自分たちで栽培し、それを素材にして食べ物をつくる体験をすることが、少なくとも一生に一度はぜひ必要である。
食を入り口にする授業は、「ソバ打ち体験」がおすすめ。一人分でもできる方法で、子どもたちの食文化への関心は多方面へ伸びていく)。周囲に土のない環境だからと、栽培学習に躊躇されている方には、土のう袋栽培がおすすめ。スイカでもダイコンでも何でもできるし、情報と結びつけるといっそう面白くなる。
「育てる」学習には、栽培方法を変えて比べてみる、何年も続けて栽培し納得のいくまで観察してみる、などの方法が有効だ。根気のない現代っ子と言われるが、作物の本質に迫る方法は、オーソドックスでも子どもたちの心を打つ。
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