▼[特集]
技術教育の基礎と基本
目に見える地域産業と人と人の連携……沼口博
ものをつくる能力と喜びを子どもたちに……野瀬武彦
習うより慣れろ!でも考えながら!!……加藤寿宏
かんな削りの基本技が楽にできる……赤間俊之
<第50次全国大会報告>
食・農教育は単なる「ものづくり」か……「ものづくりC」分科会
【記念講演】学びのカリキュラムつくり(2)……佐藤学
【特別講座】ファッション業界からの提言……亀田真理
【実践報告】発光ダイオードへの第一歩……谷川清
基礎・基本の重視が、最近、叫ばれているが、基礎・基本とは何だろうか。とくに技術・家庭科にとっての基礎・基本とは? 産業のグローバル化のなかで、近代教育の理念を支えていた、国民国家の形成・産業社会の成立という目標は崩壊してしまった。「技術・家庭科不要論」の根底には、上記の潮流がある。だから、技術・家庭科が現代に意味を持つには、従来考えられていた基礎・基本をもう一度問い直さなければならない。
そのための目途は、「これまでばらばらに分散化されてきた家庭と地域を繋ぎ直すこと」「目に見える関係のなかで、人と人とが協力・連携していくこと」である。そこで地域の実業に携わる人たちから、技術教育にとって何が重要かという提言をいただいた。
前号の続きである佐藤学氏の講演記録は、「東アジアにおける教育改革」「子どもの学びからの逃走」「子どもたちの本当の要求」という内容が語られている。沼口記事と併せて読まれると、現代の教育の矛盾の本質がいっそうよくわかる。
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