新潟

江戸時代 人づくり風土記 15

ふるさとの人と知恵 新潟

著者 牧野昇・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-88004-7

米どころの越後平野。越後縮を織りあげた気力と豪雪の山間部。金銀山の開発にわいた日本海に浮かぶ佐渡。越後びとの粘り強さと誠実さはどの地域でも発揮されて、雪国独特の生活と文化を開いた。


目次

前章 近世の新潟

  1. その地域振興の足どり
  2. 江戸時代に達成された”米どころ日本一”
  3. 物資輸送の大動脈、北前船と河船
  4. 地下資源依存の黄金の島の明暗
  5. 特産物、特技の開発と移出
  6. 雪に耐え、雪を活かす生活文化

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 罰則と恩情ー村極めと村民の共同自治活動 県南部
  2. 佐渡のユイ慣行ー農作業の相互扶助組織 佐渡
  3. 間の宿場と六斎市ー地の利を生かした町づくり 中蒲原
  4. 天明・天保の飢饉ー酒造家佐藤家の救援活動 小千谷
  5. 明和新潟騒動ー町民のための政治をめざした涌井藤四郎 新潟
  6. 佐渡の善兵衛騒動ー経済をめぐる幕府と島民の対立 佐渡
  7. 高田藩と新田開発ー家老小栗美作の積極政策 上越
  8. 紫雲寺潟の干拓ー豊かな米作地帯の誕生 北蒲原

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 佐渡の金銀山ー西洋技術を取り入れて 佐渡
  2. 越後縮ー雪と女たちが造り出した麻織物 県南部
  3. 燕の鍛冶業ー和釘から日用器物の生産 燕
  4. 三面川の鮭ー村上藩の財源として育成 村上
  5. 村上堆朱ー工夫から生まれた特産漆工芸品 村上
  6. 越後の毒消し丸ー行商がささえる製薬業 西蒲原

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. 越後の真宗ーその教化活動の展開 県全域
  2. 佐渡能楽の根付きー島民の中に蒔かれて 佐渡
  3. 越後の俳壇と俳人ー地方文化の萌芽 県全域
  4. 高野余慶ー倹約と勤勉を重んじ、士風の刷新をはかる 長岡
  5. 良寛ー教えずして人を教化した清貧の歌僧 県全域
  6. 越後の寺子屋ーその生活と教育内容 県全域
  7. 新発田藩校と社講制度ー庶民に門戸を開いた学習 新発田
  8. 三余堂と長善館ー藍沢南城と鈴木文台の教育 西蒲原・柏崎
  9. 豪農桂家の学問ー平田国学の普及 新津

第4章 子育てと家庭経営の知恵

  1. 越後の瞽女ー自立する盲目の女性たち 県全域
  2. 幕府諸藩の教学政策ー孝行者や忠義者の表彰 県全域
  3. 生活教訓と躾ー渡辺家古文書から 岩船
  4. 森田千庵ー蘭方医学の普及に尽くす 加茂
  5. 雪国の子供と遊びー知恵と工夫で雪を楽しむ 県全域
  6. 越後の冬籠りー『北越雪譜』の雪国のくらし 南魚沼

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 塩の道とボッカたちー糸魚川街道の荷運び 糸魚川
  2. 真柄仁兵衛ー越後の石油開発に尽力 新津・刈羽
  3. 鍛冶職人と行商人ー金物の町三条を築いた人びと 三条
  4. 北前船の人びとー蝦夷地交易で利益をあげる 佐渡
  5. 大崎オヨと上村角左衛門ー栃尾紬の改良と販路拡充に尽くす 栃尾
  6. 丸山元純と小田島允武ー越後の地誌と人びと 三島・北蒲原
  7. 松田伝十郎ー蝦夷地探険の功労者 柏崎
  8. 伊藤五郎左衛門ー身を挺した分水工事 西蒲原
  9. 小林虎三郎ー学校設置に賭けた米百俵の計 長岡

資料編 新潟

  1. 江戸時代50科(15)米ー300年の大平をささえる
  2. 新潟の江戸時代年表
  3. 江戸時代新潟の物産地図
  4. 江戸時代新潟の主な文献資料
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富山

江戸時代 人づくり風土記 16

ふるさとの人と知恵 富山

著者 牧野昇・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-93028-1

秀麗な立山連峰を仰ぐ越中の沃野は、度重なる水害との闘いによって拓かれた。富山の薬売りの全国制覇は信用第一と勤勉商法の成果。ブリの大漁に沸く浜で、雪に埋もれる五箇山の里で、先人の知恵を掘り起こす。


目次

前章 近世の富山

  1. その地域振興の足どり
  2. 前田氏の安定支配確立まで
  3. 加賀藩・富山藩の周到な農政
  4. 絶え間ない水とのたたかい
  5. 特産品による地域おこしの成果
  6. 信仰と民俗にみる越中びとの心
  7. 風土に育まれた学芸の発展

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 牛が首用水の開削ー4万石の美田をつくる 富山・婦負・射水
  2. 富山藩の田地割制度ー農民の創意を生かした農政 県中央部
  3. 礪波地域の町立てー流通の便と仕事の場づくりに寄与 県南西部
  4. 今石動宿ー北陸街道の重要宿駅 小矢部
  5. 「七木の制」ー用材確保のための厳しい林制 県全域
  6. 真宗門徒農民の移住ー北陸地方から北関東へ 砺波
  7. 文化10年の農民一揆ー有力町人への打ち荒らし 富山・婦負
  8. 常願寺川の氾濫ー”暴れ川”との果てしない戦い 中新川
  9. 幕末の海防政策ー加賀藩の沿岸警備策と民衆の負担 下新川

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 越中七かね山ー鉱山業の盛衰 県中央部
  2. 富山湾の漁業ー豊かな漁獲に恵まれる 県北部
  3. 越中ブリと飛騨街道ー人と物の交流回路 県中央部
  4. 高岡の銅器と鉄鋳物業ー藩の保護政策により発展 高岡
  5. 越中七浦と北前船ー上方交易の発展 県北部
  6. 井波町の蚕種業と絹業ー井波第一の商売 東礪波
  7. 富山の売薬業ー富山商人の巧みな経営 富山
  8. 八尾の和紙産業ー売薬とともに発展 婦負
  9. 井波大工と城端塗ー磨きぬかれた伝統の技 東礪波
  10. 〔絵と文〕福岡町の菅笠づくりー農閑期の副業 西礪波
  11. 氷見の縫い針と鏡磨ぎー行商販売と地方巡回 氷見
  12. 福光町の干し柿づくりー藩主も賞味した特産品 西礪波

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. 尺伸堂と空華廬ー高僧を排出した越中の学塾 氷見・下新川
  2. 小西屋の庶民教育ー売薬産業の発展に貢献 富山
  3. 富山藩校広徳館ー人材育成への藩主の熱意 富山
  4. 高岡の私塾・寺子屋ー商業都市の教育熱 高岡
  5. 灘浦教育と広沢塾ー広沢周斎の教育 氷見
  6. 福光の栖霞園ー宮永菽園による学問教育 西礪波
  7. 神子高たかの寺子屋教育ー女子教育のさきがけ 高岡

第4章 子育てと家庭経営の知恵

  1. 立山信仰ー修験の山から参詣信仰の山へ 中新川
  2. 村御講と村びとの信仰ー真宗教団のひろがり 県全域
  3. 五箇山の暮らしー山深い合掌づくりの里 東礪波
  4. 〔絵と文〕ボンボコ祭りー海上安全と豊漁を祈願 新湊
  5. 高岡の御車山祭ー絢爛豪華な曳山 高岡
  6. 〔絵と文〕法福寺の稚児舞ー5曲を舞う 下新川
  7. 八尾の風の盆ー越中おわら節のふるさと 婦負
  8. 薬種問屋中田家の教えーその「家憲」と「店員心得」 富山

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 浪化上人ー越中俳壇を築いた瑞泉寺住職 東礪波
  2. 宮永正運ー『私家農業談』を著し、農業の振興に尽くす 小矢部
  3. 五十嵐篤好ー農政に尽くした国学者 高岡
  4. 伊東彦四郎ー愛本新用水開削の功労者 下新川
  5. 石黒信由ー「加越能三州絵図」の作成者 新湊
  6. 沢田清兵衛ー庄川沿岸の治水・開拓の功労者 西礪波
  7. 西村太冲ー越中が生んだ天文・暦学の大家 東礪波
  8. 播隆上人ー槍ヶ岳を開山した念仏行者 上新川
  9. 椎名道三ー十二貫野用水開発の功労者 下新川
  10. 前田利保ー藩政改革に取りくむ学者藩主 富山
  11. 黒川良安ー西洋医学の先覚者 中新川

資料編 富山

  1. 江戸時代50科(16)江戸時代の売薬ー反魂丹や万金丹
  2. 富山の江戸時代年表
  3. 江戸時代富山の物産地図
  4. 江戸時代富山の主な文献資料
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石川

江戸時代 人づくり風土記 17

ふるさとの人と知恵 石川

著者 牧野昇・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-91007-8

勇壮な外浦と優美な内海の能登半島。白山が恵む清流と庶民信仰。百万石文化を華咲かせた加賀藩の施策と教育システム。天下の書府に集まった先人たち、伝統工芸に尽くした人々。生活の営みとともにある知恵を訪ねる。


目次

前章 近世の石川

  1. その地域振興の足どり
  2. 加賀百万石の発足まで
  3. 農村支配システムの成果と限界
  4. 日本海航路が運んだ富と文化
  5. 真宗王国と白山信仰が育んだ精神風土
  6. 海国能登の生業と生活文化
  7. 武家主導、城下町金沢の学芸

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 加賀藩の改作法ー藩政の基礎をつくった総合的農政 県全域
  2. 加賀藩の十村制度ー十村役による農村支配 県全域
  3. 白山争論ー杣取りなどの権利をめぐる抗争 石川・能美
  4. 辰巳用水ー板屋兵四郎による用水開削 金沢
  5. 浦野事件と義民道閑ー藩に利用された内紛 鹿島
  6. 正徳の大一揆ー大聖寺藩農民の固い結束 加賀・江沼
  7. 卯辰山騒動ー130年前のシュプレヒコール 金沢

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 輪島塗ー独力で販路をひろげた伝統工芸品 輪島
  2. 〔絵と文〕輪島の朝市ー海の幸と山の幸の交換 輪島
  3. 焼畑農耕ー加賀白山ふもとの暮らしの知恵 石川
  4. 九谷焼ー世界に誇る細密華麗な上絵付け 加賀・小松・金沢
  5. 〔絵と文〕能登の製塩業ー藩をうるおした塩づくり 県北部
  6. 加賀友禅ー元禄ファッションをリードする 金沢
  7. 御細工所ー工芸王国加賀のかなめ 金沢
  8. 〔絵と文〕能登内浦の鯨漁ー勇ましい寄鯨捕り 県北部
  9. 大聖寺絹ー武士階級の奥方の内職として発展 加賀
  10. 能登上布ー女たちが支えた織物産業 鹿島・羽咋

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. 前田綱紀ー学問振興のための図書収集 金沢
  2. 「オザ」と真宗門徒ー暮らしのなかの宗教活動 県全域
  3. 石動山天平寺の教学ー石動衆徒としての修行と活動 鹿島
  4. 藩校明倫堂と経武館ー「四民教導」をめざす学び舎 金沢
  5. 郷校・集義堂と集学所ー高まる町人層の勉学熱 小松・金沢
  6. 私塾拠遊館ー上田作之丞とその門人たち 金沢
  7. 大聖寺藩の学問振興ー好学の歴代藩主 加賀・江沼
  8. 武学校壮猶館と語学校道済館ー加賀洋学のメッカ 金沢

第4章 子育てと家庭経営の知恵

  1. 白山信仰ー若者たちの通過儀礼としての白山参詣 石川
  2. アエノコト神事ー田の神様をまつる行事 県北部
  3. 〔絵と文〕名舟の御陣乗太鼓ー神様を先導する太鼓 輪島
  4. お旅まつりと曵山歌舞伎ー豪華な舞台と子どもたち 小松
  5. 鬼子母神信仰ー宝生流の発展 金沢
  6. ほうらい祭ー加賀獅子による武芸の競演 石川
  7. 能登の烏帽子親ー擬制の親子関係を結ぶ習俗 県北部

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 五十嵐道甫ー加賀蒔絵の基礎を築いた親子2代 金沢
  2. 任誓ー一向一揆の風土が生んだ信仰者 石川
  3. 土屋又三郎ー『耕稼春秋』を著し、農業の振興に尽くす 金沢
  4. 加賀の千代女ー北陸俳壇に生きた才女 松任
  5. 中村歌右衛門ー三都に名をとどろかせた初代と3代 金沢
  6. 道下村の丹治ー邑知潟大干拓工事の夢 羽咋
  7. 銭屋五兵衛ー1代で消えた非運の豪商 金沢
  8. 寺島蔵人ー加賀藩革新の士 金沢
  9. 枝権兵衛ー富樫用水の改修工事の功労者 石川

資料編 石川

  1. 江戸時代50科(17)農村支配と自治ー幕藩体制下の統治システム
  2. 石川の江戸時代年表
  3. 江戸時代石川の物産地図
  4. 江戸時代石川の主な文献資料
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福井

江戸時代 人づくり風土記 18

ふるさとの人と知恵 福井

著者 牧野昇・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-90010-2

若狭湾の豊かな漁獲は、流通路である街道の発展を促し、永平寺の威光は門前の村々に及んだ。自然資源に恵まれた地に、人々が華開かせた教育システムとは――。海商の家訓に、藩の洋学所に、時代を超えた知恵を探る。


目次

前章 近世の福井

  1. その地域振興の足どり
  2. 越路の玄関口にみる先進性
  3. 恵みと畏れの大河、九頭竜
  4. 日本海海運と幾内への陸運を結ぶ
  5. 風土と立地に磨かれた高付加価値産業
  6. 北陸真宗と曹洞禅の培ったもの
  7. 時代を先取りした開明の潮流

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 永平寺門前大工村ー一目置かれた「志比大工」の集団 吉田
  2. 若狭街道と熊川宿ー京都と北陸・山陰を結ぶ要路 県南西部
  3. 今庄宿の繁栄ー北陸道の宿場の暮らし 南条
  4. 福井藩の藩札発行ー藩財政の窮乏を打開する 福井
  5. 浦見川開削ー偉業を成し遂げた行方久兵衛 三方
  6. 鳴鹿大堰の水争いー生活権を守るための闘い 吉田・坂井
  7. 明和の大一揆ー組織的な民衆パワーの勝利 福井
  8. 勝山騒動ー藩の垣根を越えた大一揆 勝山
  9. 大野藩の北蝦夷地開拓ー藩主土井利忠と側近たちの努力 大野
  10. 福井藩の改革と幕政参与ー幕末の危機的情勢への対処 福井

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 若狭の伝統工芸ー若狭塗とめのう細工 小浜
  2. 若狭湾の漁業ー大消費地の京都をひかえ発展 小浜
  3. 三国港の発展ー北前船と九頭竜川の舟運 坂井
  4. 面谷銅山の発展ー大野藩の藩政を支える藩営事業 大野
  5. 紙の王ー越前鳥の子と越前奉書 今立
  6. 越前焼ー庶民のくらしを支えた日用陶器 丹生
  7. 〔絵と文〕越前漆器ー農家の副業として発展 鯖江
  8. 堀名銀山ー幕末にひととき輝いたしろがねの花 勝山

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. 〔絵と文〕永平寺ー道元禅師の教えと厳しい修行 吉田
  2. 藩校順造館ー国家に役立つ人間を育てる 小浜
  3. 〔絵と文〕橘曙覧ー清貧に甘んじながら歌を詠む 福井
  4. 福井藩校明道館ー新しい時代をつくる人材を生む 福井
  5. 私塾と寺子屋ー密接な師弟関係 県全域

第4章 子育てと家庭経営の知恵

  1. 〔絵と文〕水海の田楽能舞ー豊かな実りを願う舞 今立
  2. 矢代の手杵祭ー唐の王女の伝説にまつわる儀式 小浜
  3. 産小屋ー浄穢観念にもとづく慣習 敦賀
  4. 穴馬の真宗道場ー信仰に生きる人びと 大野
  5. 田中家の家訓ー豪農の背負う使命 丹生
  6. 三国祭ー勇壮な武者人形の山車 坂井
  7. 綱女の小守ー襲いかかる犬からこどもを守る 小浜
  8. 海商の家憲ー内田家・古河屋の例を通して 坂井・小浜

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 松木庄左衛門ー大老をも動かした若き義民 遠敷
  2. 女流俳人哥川ー泥中に咲いた蓮の花 坂井
  3. 杉田玄白と中川淳庵ー西洋医学の導入に尽くす 小浜
  4. 伴信友ー考証学的方法による古典研究 小浜
  5. 林毛川ー勝山の近代化の基礎を築く 勝山
  6. 福井藩医笠原白翁ーわが国牛痘種痘術の先駆者 福井
  7. 橋本左内ー近代統一国家を構想した先覚者 福井
  8. 由利公正ー藩財政の危機を救ったアイデアマン 福井

資料編 福井

  1. 江戸時代50科(18)漂流物語ー鎖国下の漂流民の運命
  2. 福井の江戸時代年表
  3. 江戸時代福井の物産地図
  4. 江戸時代福井の主な文献資料
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山梨

江戸時代 人づくり風土記 19

ふるさとの人と知恵 山梨

著者 飯田文弥・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-97064-X

武田信玄の領国経営思想は江戸時代に全国に広がった。その遺産を背景に、山・盆地・川筋の多彩な自然を生かし、他国と活発に交流して、個性的な産業・暮らし・文化・教育の輝く地域を育てた先人の営み50編の物語。


目次

前章 近世の山梨

  1. その地域振興の足どり

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 偉容を誇る甲府城と整備された城下町 甲府
  2. 甲州独特の財政・金融国法ー甲州金・甲州桝・大小切 国中
  3. 甲府勤番支配と代官支配による幕府領行政 全域
  4. 産業振興に尽くした秋元氏3代の治世 郡内
  5. 内陸交通の中心、甲州街道と脇往還 各地
  6. 物資輸送の大動脈、富士川の舟運 各地
  7. たびたび氾濫した3つの川の治水事業 各地
  8. 堰をつくり新田を開発ー穂坂堰・徳島堰など 各地
  9. 米倉騒動、太桝騒動など一揆が多発した背景 各地
  10. 天保の郡内騒動の背景と、その悲劇的な結末 各地

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 土木・採掘技術に優れた甲州の金山経営 黒川・早川など
  2. 絹織物として人気が高かった郡内織 郡内
  3. 登せ糸を生産した甲府盆地東部の養蚕業 八代・山梨
  4. 甲州盆地西部の綿栽培と甲州木綿 西郡
  5. 富士川筋一帯でさかんだった紙漉き 市川大門・河内
  6. 江戸や駿州などへ向けた甲府盆地周縁部の煙草 各地
  7. 甲斐の名産、勝沼周辺の甲州葡萄 勝沼など
  8. 横浜開港と初期貿易商人甲州屋忠右衛門 石和

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. 勤番所の子弟教育ー甲府学問所から徽典館へ 甲府
  2. さかんだった郷学、由学館・興譲館・松声堂の活動 各地
  3. 向学心の高揚と私塾の隆盛、今も名高い”環松亭” 甲府・若草
  4. 各地に広まる寺子屋教育ーその普及と地域的な特性 各地
  5. 寺子屋の教科書とその地方出版 甲府
  6. 画期的な地誌『甲斐名勝志』と『甲斐国志』 甲府
  7. 思想と教育のはざまにー勤皇思想と心学 各地

第4章 町、村、家の暮らしと文化

  1. さかんだった富士信仰とそれを支えた御師 各地
  2. 陸路、水路から集まった身延詣でのにぎわい 身延
  3. 村役人層から庶民まで広く浸透した甲州の俳諧 各地
  4. 『農事弁略』を書いた河野徳兵衛の世界 御坂
  5. 焼畑の村奈良田の山村の生活 早川
  6. 甲州の温泉と湯治する人々 各地
  7. 甲斐一国の祭礼の三社御幸と西御幸・通い祭り 各地

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 家康の懐刀として手腕をふるった大久保長安 甲府
  2. 甲斐経営に意欲的に取り組んだ柳沢吉保・吉里父子 甲府
  3. 諸芸に秀でた文人、柳沢淇園 甲府
  4. 生前に神として祀られた名代官たち 各地
  5. 『柳子新論』を著した悲劇の論客、山県大弐 竜王
  6. 江戸経済を支配した杉本茂十郎 御坂
  7. きびしい廻国修行を積んだ木食僧行道と白道 下部
  8. 新道を切り開き昇仙峡を世に出した長田円右衛門 甲府
  9. 豪商大木家に今も伝わる貴重な資料 甲府
  10. 貿易商甲州屋忠右衛門と財閥を築いた若尾逸平 甲府・石和

資料編

  1. 江戸時代50科(19)果物の生産と市場
  2. 山梨の江戸時代年表
  3. 江戸時代山梨の物産一覧
  4. 江戸時代山梨の主な文献資料
  5. 参考文献
  6. 索引
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長野

江戸時代 人づくり風土記 20

ふるさとの人と知恵 長野

著者 牧野昇・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-87101-3

日本の屋根をなす山々を仰ぎつつ、江戸時代の信州人が語り継いできた生きてゆく知恵。平ごとに、谷ごとに厳しい自然を活かし調和して花開いた個性的な産業と地方文化を掘り起こす。


目次

前章 近世の長野

  1. その地域振興の足どり
  2. 完結型小地域の集合体として
  3. 恐れを恵みに変えた治水の歩み
  4. 人の背、馬の背の運輸交通システム
  5. 内陸型高付加価値産業の先駆
  6. きびしく美しい風土が育んだ精神文化

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 飯綱の大座法師池ー浅河原十ヶ村の人々と灌漑用水 長野
  2. 佐久甲州往還ー矢出原の三軒屋 南佐久
  3. 「飛騨鰤」を運んだ野麦街道ー海の幸ロード 松本
  4. 千曲川往還橋ー洪水とのたたかい 佐久
  5. 浅間山大噴火と天明の飢饉ー民衆の世直し行動を誘発 佐久
  6. 等々力孫一郎ー拾ヶ堰開削に命をかける 南安曇
  7. 下伊那の紙漉き業ーその問屋阻止のたたかい 飯田
  8. 天竜下りー木材運搬と通船事業 飯田

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 戸倉宿ー北国街道沿いの俳諧の里 埴科
  2. 手すき和紙の里ー伝統いきづく雪国の風土産業 飯山
  3. 養蚕業の発展ー日本一のメッカとなる 上田
  4. 上田紬ー上田藩の奨励で名産品となる 上田
  5. 木曾谷の林業ー木曾山の資源の保護と存続 木曾
  6. 権兵衛街道ー牛方の頭・権兵衛がひらいた米の道 伊那
  7. 秋山郷の暮らしの知恵ー陸の孤島から観光地へ 下水内
  8. 高遠焼ー土管から「お庭焼」へと発展 高遠
  9. 佐久鯉ー餌に恵まれ水田に育った美味 佐久
  10. 日本アルプスを拓いた人たちー信仰と生活に命をかけて 南安曇

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. 伊那谷の人形芝居ー農村に根付いた郷土芸能 下伊那
  2. 善光寺ー庶民信仰のメッカ 長野
  3. 信州心学の開祖ー中村習輔と植松自謙 埴科・諏訪
  4. 寺子屋師匠・和徳ー3代にわたって庶民教育に尽力 上伊那
  5. 寺島宗伴ー鬼無里村の和算師匠 上水内
  6. 西宮の歌舞伎舞台ー農村生活に密着した民俗文化財 小県
  7. 松代藩校ー学問所から文武学校へ 長野
  8. 高遠藩校・進徳館ーその学統と人材の育成 上伊那
  9. 諏訪大社ー全国に広まるお諏訪様信仰 諏訪
  10. 伊那谷の寺子屋ー漢皋亭の初等教育など 伊那谷
  11. 内山真弓ー家塾・聚芳園を開き歌論書を著す 松本

第4章 子育てと家庭経営の知恵

  1. 依田惣蔵ー農家経営の体験を『家訓全書』に著す 佐久
  2. 入野谷の孝行猿ー明治の修身教科書にのった説話 上伊那
  3. 小林一茶ー生活の哀歓を率直にうたう 上水内
  4. 横田家の母の躾ー松代藩士の娘から明治の母へ 長野

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 市川五郎兵衛ー新田開発の功労者 北佐久
  2. 多田加助ー実を賭して百姓の窮状を救う 南安曇
  3. 2人の郷土史家ー吉沢好謙と瀬下敬忠 佐久
  4. 恩田木工ー組織の活性化と財政再建にいどむ立役者 松代
  5. 佐久間象山ー伝統と革新のはざまに生きた逸材 長野
  6. 小木曾猪兵衛ー南山一揆の指導者 飯田
  7. 島崎正樹ー山林解放に身を捧げた悲劇の国学者 木曾

資料編 長野

  1. 江戸時代50科(20)庶民の暮らしの知恵ー諺がおしえる江戸時代
  2. 長野の江戸時代年表
  3. 江戸時代長野の物産地図
  4. 江戸時代長野の主な文献資料
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