「総合的な時間」の総合誌
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食農教育  
農文協食農教育2010年3月号
 

読者のみなさまへ  2010年3月号の記事案内

(社)農山漁村文化協会  編集局 教育雑誌・教育書グループ

特集1 オドロキいっぱい マイ野菜

市販のサツマイモから芽がでた!

 今月は春にむけて、いろんな野菜の栽培法を集めてみました。ナス、ダイコン、サツマイモ、トウモロコシ、ダイズ、トマト……と、どこの学校でもふつうに栽培している、オーソドックスな作物が並んでいますが、ほんのひと工夫加えるだけで、こんなにもおもしろくなるものか! と編集部も「オドロキいっぱい」の特集になりました。

 たとえば、サツマイモ。学校にスペースがなくても袋で栽培できますが、1年生だと土を入れたら重くて持ち運びにひと苦労。そこで、6年生といっしょにコラボ栽培(33頁)。力仕事は6年生が、日常の水やりは素直な1年生が中心にすすめます。いっしょに収穫したら、調理もコラボ。先生とするよりも、ちょっぴり年上のお兄ちゃん、お姉ちゃんとやったほうが子どもたちのテンションがあがり、やる気も持続するようです。また、ふつうサツマイモ栽培は苗を購入しますが、スーパーで販売されているイモから苗をとる学校もありました(34頁)。生産者のように、立派な売れる作物をたくさんとる、という目標も楽しいですが、このばあいはちょっとちがう。いつもスーパーで売っている食べもののまったくちがった(次の世代に引き継ごうと懸命に芽を伸ばす)姿と出会わせる。まさに“教育”ならではの栽培技術のような気がしました。

 オレンジトマトも同様です。スーパーで買ってきて、タネをとってまいてみる。すると、オレンジや赤、黄色と、いろんな色、いろんな草丈のトマトがでてくるのだとか(6頁)。赤いトマトや黄色のトマトでは、ほぼ同じ色しかでてこないのですが、オレンジ色のトマトは、色の異なるトマトを親にもつから。メンデルの遺伝です。盛岡では、野菜の研究者といっしょに、なんと小学生がトマトの品種改良までしています。その方法もカラーで紹介しましたので、ぜひご覧ください(8頁、42頁)。ちなみに、品種改良というと、専門家による最先端技術、という印象を受けますが、味噌づくりと同じで、いざやってみると意外と簡単、「ホントに小学生でもできるんだ!」と実感します。オンリーワンのマイトマトも夢ではなさそうです。

特集2 センター方式でもやれる!地場産給食

給食のカット野菜に取り組む直売所「手まめ館」(福島・鮫川村)

 給食の地産池消は、全国的な課題。今回は、現場の栄養士さんや農家といっしょに、いまなにが必要なのかを考えていくような特集となりました。調理現場でネックとなるのは、下処理の手間。とくに給食センターでは、合理化がすすみ人員や設備面で制約をかかえる現場も多いです。そこで、直売所が野菜の納品だけでなく、カット処理まで受託する動きがでています。専門のカット業者だと、1kg100円のジャガイモが乱切りで400円になる(81頁)。しかも地元にないばあいも多いので、食材費、加工賃、運賃もろもろが地域の外へ流れます。しかし、直売所がその役を担えば、地場産率の上昇とともに、地域にお金が流れ、わずかながらでも雇用が生まれる。子どもたちの食事を地域みんなが支えていくという風土も芽生えそうです。

 給食関係者だけの問題としてではなく、先生や保護者のみなさんにもご一読いただき、いっしょに考えていただきたい内容です。(2009年2月5日)



給食レシピに関するアンケート

アンケート締切 2010/2/23(火)

次号5月号では「発想転換!給食レシピをシンプルに(仮)」という特集のなかで、シンプルで素材の味をいかせる給食レシピを取り上げます。素材の味を出すため、具だくさんにせず、あえて2種類の食材でつくる煮物や調理員さんが子どもたちに食べてほしいシンプルレシピをご紹介する予定です。そこで皆様からアイデアをいただきたく、アンケートを実施いたします。ご多忙のなか恐縮ですが、ご協力のほどよろしくお願いします。

■PDF形式はこちら(PDF形式/64KB)

アンケート用紙

「田舎の本屋さん」のおすすめ本

この記事の掲載号
食農教育 2010年3月号(No73)

オドロキいっぱい!マイ野菜/一人いっぽんマイ野菜!/容器の工夫でおもしろ栽培/センター方式でもやれる! 地場産給食 ほか。 [本を詳しく見る]

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