徳島

江戸時代 人づくり風土記 36

ふるさとの人と知恵 徳島

著者 三好昭一郎・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-96014-8

川と海の道で大坂と直結した阿波国は、都市との交流と豊かな自然を生かして、藍や人形芝居に代表される独自な産業と文化を全国へ発信。山間に、流域に、海岸に個性的な生活圏を育てた先人の営みのすべて。


目次

前章 近世の徳島

  1. その地域発展の足どり

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 徳島築城と町づくりー水の都を拓く 徳島
  2. 城下と領内・隣国を結ぶ、阿波五街道と峠道 各地
  3. 深い渓谷にかかる祖谷と木頭のかずら橋 三好・那賀
  4. 播磨灘、紀伊水道を制する阿波の水軍 海岸一円
  5. 物資と人をつなぐ川、吉野川と那賀川の水運 各地
  6. 吉野川の洪水と闘う流域住民、”洪水遺産” 徳島・板野・麻植
  7. 新川をせき止めた第拾堰、穀倉地帯下板を塩害から救う 板野
  8. 藍作農民の抵抗、宝暦五社宮騒動 北方4郡
  9. 「傾城阿波鳴門」のモデル、阿波の十郎兵衛 徳島
  10. 農民側が勝利をおさめた仁宇谷一揆 那賀
  11. 飢饉と煙草年貢徴集に決起した天保上郡一揆 西阿4郡

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 吉野川が育て、地域経済の根幹を支えた藍の大産地 各地
  2. 阿波藍の精華、久次米兵次郎家ー地域豪商から全国財閥へ 徳島
  3. 芝居になった藍商人「伊勢音頭恋寝刃」の虚実 各地
  4. 撫養湊の繁栄ー阿波と日本の諸国を結ぶ鳴門 鳴門
  5. 那賀川の林業を支えた伐畑農民 那賀
  6. 藩の財政を救った塩田開発と塩の流通 鳴門・徳島
  7. 忘れられた阿波の特産物”火打ち石”と”火打ち金” 阿南

第3章 地域社会の教育システムの那賀で

  1. 新しい藩校教育のプランをたてた集堂迂亭(元成) 徳島
  2. 儒学、医学、国学、洋学と幅広い学問を教えた徳島藩校 徳島
  3. 各地の寺子屋と私塾ー郷村にも広がる教育熱 各地
  4. 城下から吉野川沿いに学習熱が高まった石門心学 各地
  5. 克明な地誌の編纂、『阿波志』『阿波拾穂集』など 徳島
  6. 高度な土地利用と先進的技術を伝える阿波の農書 各地
  7. 精密な阿波国実測図を作成した 岡崎三蔵 徳島
  8. 近世阿波の民衆文芸、俳諧と狂歌 各地

第4章 町、村、家の暮らしと文化

  1. 信仰・旅・情報交流、お遍路さんと善根宿 東部
  2. 大ぶりな人形、力強い芸、阿波の人形芝居 各地
  3. 阿波踊りにつながる徳島城下の盆踊り 徳島
  4. 藍作地帯に働く女性たちー名産を支えた技と辛抱 吉野川流域
  5. 勤勉と合理主義を貫く、阿波商家の仕事と地域への貢献 各地
  6. 徳島のキリシタンと徳島藩の対応 各地
  7. 海の男たちの祭り、姫神祭、関船、船だんじり 海部・阿南
  8. 古型を伝える雨乞い神事、西祖谷の神代踊り 三好
  9. 村最大の娯楽の場、犬飼、坂州の農村舞台 徳島・那賀
  10. 文政のおかげ参りの発端と高揚ー少年少女の抜け参りから 各地
  11. 多彩な狸伝説、人と狸のユーモラスなかかわり 各地

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 藩政三百年の創業者 蜂須賀家政、至鎮父子 徳島
  2. 吉野川河口の治水と開発に力を尽くした伊澤家 阿波
  3. 十代藩主重喜、宝暦改革の苦闘と挫折 徳島
  4. 代表的な特産物阿波三盆糖の祖 丸山徳弥 板野
  5. 近代産婦人科学の基を築いた賀川玄悦 徳島
  6. シーボルトに洋学を学んだ、美馬順三と高良斎 那賀・徳島
  7. 藩医から町医者、開拓の父へ、関寛斎の生涯 徳島
  8. 書家、南画家、幕末の三筆の一人貫名菘翁(海屋) 徳島・阿南
  9. 人形師天狗屋久吉、木偶づくりの名工 名東
  10. 幕末の徳島藩志士たちの群像 徳島

資料編

  1. 江戸時代50科(36)人形浄瑠璃を育てた人々
  2. 徳島の江戸時代年表
  3. 江戸時代徳島の物産一覧
  4. 江戸時代徳島の主な文献資料
  5. 参考文献
  6. 索引
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香川

江戸時代 人づくり風土記 37

ふるさとの人と知恵 香川

著者 大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-96048-2

溜め池と海岸線に刻まれた讃岐三白の高度な生産と豊かな自然、北前船・金毘羅参りで活気づく海と街、多彩な人材と情報の交流、島々に受け継がれた独特な自治と文化。近世香川の魅力総集編。


目次

前章 近世の香川

  1. その地域発展の足どり

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 高松城と丸亀城の築城と町づくり 高松・丸亀
  2. 西島八兵衛が築造した満濃池 満濃
  3. 時代の変転を象徴する生駒騒動 高松
  4. 日本全国に進出した讃岐の廻船 各地
  5. 義民が指導した寛延の大一揆 西讃
  6. 丸亀新堀と多度津湛甫ー金毘羅参りの上陸湊 丸亀・多度津
  7. 門前町のにぎわいー金毘羅、仏生山、白鳥 琴平・高松・白鳥
  8. 萱原掛井の建設と剣来ヶ端争論 綾南
  9. 幕末の政局と高松藩ー幕府で重きをなした松平頼胤 高松

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 瀬戸内沿岸の塩田開発ー江戸時代前期の状況 各地
  2. 綿づくりの発展と大衆衣料木綿の普及 丸亀・三豊
  3. 独自の技法でつくられた讃岐産白砂糖の誕生 東讃
  4. 藩の財政を建て直すための坂出大浜の塩田開発 坂出
  5. 米作とのかけもちで行われた砂糖黍づくり 各地
  6. 砂糖の統制で財政を立て直した高松藩、丸亀藩 高松・丸亀
  7. 高松藩の理兵衛焼、保多織、漆器 高松
  8. 享保の漁場争論ー大岡越前守らの名判決 丸亀・塩飽

第3章 瀬戸内の島々の暮らしと文化

  1. 小豆島の大坂城石丁場ー徳川大坂城と岩ヶ谷石丁場 小豆島
  2. 小豆島の石垣とさつまいもと水不足 小豆島
  3. 漁場に恵まれた瀬戸内の島々の漁業 小豆島・塩飽諸島・直島
  4. 小豆島の農村歌舞伎と若衆組 小豆島
  5. 塩飽勤番所の創設、年寄役の権限弱化と島中寄合 塩飽
  6. 今に生きる江戸時代の産業、塩・素麺・?油 小豆島
  7. 塩飽諸島の廻船業と船大工 塩飽
  8. 小豆島の越訴と百姓一揆ー平井兵左衛門と世直し 小豆島

第4章 地域社会の教育システムと文化

  1. 高松藩・丸亀藩の藩学ー講道館と正明館 高松・丸亀
  2. さかんだった各地の私塾 各地
  3. 金毘羅丸亀街道を通った人々 琴平
  4. 大窪寺へ至る四国遍路結願への道 長尾
  5. 細川家・恵利家住宅と農民の生活 長尾・大川
  6. 阿讃交流の峠道とカリコ牛 各地
  7. 滝宮念仏踊りと雨乞い行事 綾南
  8. よみがえった江戸時代の歌舞伎、金毘羅大芝居 琴平
  9. 庄屋の食生活ー晴の日の御馳走 各地

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 文武をかねそなえた女流作家、井上通女 丸亀
  2. 高松藩中興の名君、松平頼恭 高松
  3. わが国初の博覧会を開いた平賀源内 志度
  4. 高松藩校講道館の初代総裁、後藤芝山 高松
  5. 讃岐漆器の祖玉楮象谷の繊細華麗な作品 高松
  6. 知られざる技術者、久米栄左衛門の多彩な活躍 引田
  7. 文人家老として著名な木村黙老 高松
  8. 異色の幕末讃岐の志士、日柳燕石 琴平
  9. 郷土史誌の編纂に尽くした、中山城山、梶原藍水 各地
  10. 弘浜書院を開いて教育に努めた家老、林良斎

資料編

  1. 江戸時代50科(37)和三盆と菓子
  2. 香川の江戸時代年表
  3. 江戸時代香川の物産一覧
  4. 江戸時代香川の主な文献資料
  5. 参考文献
  6. 索引
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愛媛

江戸時代 人づくり風土記 38

ふるさとの人と知恵 愛媛

著者 内田九州男・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-97096-8

東予・中予・南予、瀬戸・宇和の島々に個性的な歴史と文化が光る。地域ごとに産業おこしの担い手が登場し現代のベースを形成。受継がれる海山神の信仰、俳句・絵画・蘭学など文芸の成熟。地域の豊かな教育力を描く。


目次

前章 近世の愛媛

  1. その地域振興の足どり

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 伊予八藩の成立と城下町づくり 各地
  2. 長い海岸線の干拓と新田開発 各地
  3. 伊予の主な街道、その整備と人々の往来 各地
  4. 傾く藩財政と制度改革ーその結果窮迫する武士の生活 各地
  5. 村落の支配を確立した土地制度ー鬮持制・地坪制 各地
  6. 周到な準備によって成功をおさめた吉田騒動 吉田
  7. 亨保の大飢饉における松山藩の実情と対応 松山
  8. 幕末動乱の中の伊予諸藩、その動向と対応 各地

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 幕府の保護下で発展した別子銅山の開発と経営 新居浜・別子山
  2. 浜止浜・多喜浜の塩田開発と伊予の塩 波方・新居浜
  3. 伊予の紙ー宇和島の泉貨紙、大洲の半紙、西条の奉書 各地
  4. 高機縞を改良して発展し、人気のあった伊予絣 松山
  5. 綿栽培と綿織ー白木綿からやがてタオルへ 今治
  6. 今に伝わる砥部焼と各地へ販売していた菊間瓦 砥部・菊間
  7. 櫨栽培と木?生産ー藩の殖産興業政策と統制 宇和島・大洲
  8. 宇和海の干鰯を中心とする水産物の流通 宇和島

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. もっとも早く藩校を設立した大洲藩の止善書院明倫堂 大洲
  2. 士風建て直しのために設立された松山藩校明教館 松山
  3. 宇和島藩の藩校教育ー内徳館、敷教館、明倫館 宇和島
  4. 庶民も教育した小松藩校、培達校から養正館へ 小松
  5. 西条藩校択善堂と今治藩校克明館 西条・今治
  6. 中江藤樹と日本陽明学の学統たち 大洲
  7. 常磐井家の私塾古学堂の隆盛 大洲
  8. 伊予の各藩で活躍した御用絵師たち 各地

第4章 町、村、家の暮らしと文化

  1. お山詣りでにぎわう霊峰石鎚山と庶民信仰 西条・小松
  2. 大山ずみ神社と瀬戸内の島の人々の暮らし 芸予諸島
  3. 和霊信仰と南予の風土 南予
  4. 厚遇されやがて忌避された伊予路の四国遍路 各地
  5. 豪農、豪商らに広がり今に受け継がれる俳句熱 松山など
  6. 生涯農村で活動した狩野派絵師、今村道之進 東予
  7. 段々畑と鰯網、宇和海沿岸の人々の暮らし 南予
  8. 水系制御とまつりー皆廻池から先人の知恵を学ぶ 大西
  9. だんじり、太鼓台と祭りの風流化 西条・新居浜
  10. 南予地方のツキアイー人と牛が育んだ”闘牛”という文化 南予

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 宇和島藩の藩政改革に挑んだ5代藩主、伊達村候 宇和島
  2. 伊予聖人とうたわれた学者、近藤篤山 小松
  3. 勤皇のこころざし篤い国学者、矢野玄道 大洲
  4. シーボルトに学んだ蘭学者、二宮敬作 宇和島
  5. シーボルト最後の門人、三瀬諸淵(周三) 大洲
  6. 日本初の洋式城郭五稜郭を設計した武田成章 大洲
  7. 泉貨紙の創始者、兵藤太郎右衛門 野村

資料編

  1. 江戸時代50科(38)江戸時代の銅山の開発と経営
  2. 愛媛の江戸時代年表
  3. 江戸時代愛媛の物産一覧
  4. 江戸時代愛媛の文献資料(地誌・農書を中心に)
  5. 参考文献
  6. 索引
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高知

江戸時代 人づくり風土記 39

ふるさとの人と知恵 高知

著者 牧野昇・会田雄次・大石慎三郎監修
ISBNコード: 4-540-89012-3

黒潮にカツオを追う漁師たち。山あいをめぐる四万十川の自然。骨太な精神土壌は幕末の世に尊王の志士を生んで大政奉還の大きな原動力となった。土佐の地を愛し、江戸時代に生きた人々の暮らしの知恵と足跡を。


目次

前章 近世の高知 その地域振興の足どり

  1. 黒潮と緑の山の国、土佐
  2. 藩政確立への陣痛
  3. 海陸交通開拓の労苦
  4. 辺土で磨かれた先端技術
  5. 庶民信仰にみる精神風土
  6. 自立と変革の先駆者群像

第1章 自治と助け合いの中で

  1. 城下町高知の成り立ちー有力商人主導の町づくり 高知
  2. 野中兼山ー大開発事業による土佐藩政の確立 高知
  3. 岡村十兵衛ー窮民を救うために捨てた命 室戸
  4. 元禄大定目ー土佐藩政の基本方針を示す藩法 県全域
  5. 津野山騒動と中平善之進ー引き継がれる義民の精神 高岡
  6. 宿毛領一揆ー犠牲者を出さなかった領民の知恵 宿毛
  7. 池川の紙一揆ー逃散して平紙の自由販売をかちとる 吾川

第2章 生業の振興と継承の中で

  1. 〔絵と文〕土佐和紙ー戦国悲話に彩られた歴史 吾川
  2. 土佐の捕鯨ー藩財政を支えた集団漁業の発展 室戸
  3. 土佐の林産物ー藩財政を支えた土佐材木 長岡・安芸
  4. 〔絵と文〕鰹漁と鰹節の製造ー海の幸に恵まれた土地 土佐
  5. 土佐の焼き物ー尾戸焼から能茶山焼へ 高知
  6. 街路市の発展ー高地城下の定期市の賑わい 高知
  7. 石灰製造ー土佐の産業を支える 南国
  8. 水稲の二期作と野菜の早出し栽培ー温暖な気候を生かして 高知
  9. オナガドリーその開発と育成 南国

第3章 地域社会の教育システムの中で

  1. 谷秦山とその一族ー谷門の学の伝統を継ぐ 高知
  2. 江村老泉ー書道を通じて民衆教化に尽くす 高知
  3. 教授館にみる藩校教育ー土佐南学の伝統をもとに 高知
  4. 安芸地方の寺子屋教育ー学ぶことに目覚めた庶民 安芸
  5. 幡多の泊まり屋ー若者を実地教育する合宿所 県西部
  6. 藩校・致道館ー山内容堂・吉田東洋による人材の育成 高知

第4章 子育てと家庭経営の知恵

  1. 山内一豊の妻、見性院ー夫の偉業をささえたその内助 高知
  2. 野中兼山の遺族たちー父への誇りを胸に幽閉40年 宿毛
  3. どろんこ祭りー土佐路に春本番を告げる風物詩 高知
  4. 『寺川郷談』に書かれた村の暮らしーしきたりと約束事 土佐
  5. 村の相続・隠居慣行ー家の継続と繁栄のために 県全域
  6. 〔絵と文〕四国遍路ー住民に厚遇された巡礼 県全域
  7. 漁民の信仰と海上禁忌ー航海の安全と豊漁を願って 県全域
  8. 坂本竜馬と姉乙女ー「泣き虫」小僧から幕末の英雄へ 高知
  9. 土佐の闘犬ー気迫と闘志に満ちた見るスポーツ 高知
  10. 豊漁祈願のシットロト踊りー室戸港の繁栄を祝して 室戸

第5章 地域おこしに尽くした先駆者

  1. 谷時中とその弟子たちー土佐南学派の隆盛 高知
  2. 薫的ー権力に屈せず信念を貫いた孤高の僧 高知
  3. 緒方宗哲ー地誌『土佐州郡志』を編む 高知
  4. 吉本虫夫ー抜擢されて庄屋となる 吾川
  5. 細木瑞枝ー農書『耕耘録』をまとめた人文庄屋 土佐
  6. 絵師金蔵ー流転の末の芝居絵の境地 香美
  7. 武市瑞山ー土佐勤王党の組織者 高知
  8. 〔絵と文〕中浜万次郎ーアメリカ帰りの指導者 土佐清水

資料編 高知

  1. 江戸時代50科(39)維新の志士ー幕末の土佐藩の群像
  2. 高知の江戸時第年表
  3. 江戸時代高知の物産地図
  4. 江戸時代高地の主な文献資料
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